取扱い作家

石山 義秀 Yoshihide Ishiyama

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「無限・小波」 油彩・キャンバス 80号P(97×145.5㎝)

 

九州の大自然を描き続ける洋画家

石山 義秀 Yoshihide Ishiyama

1953年熊本・天草生まれ。南フランスにある国立エクス・アン・プロヴァンス美術学校を卒業、卒業試験であるフランス造形表現国家上級試験でフランス全土で最高賞を受賞。フレスコ画の研究、数学者ジャン・ピエール・プチと位相幾何学〈無限運動〉の研究をする。8年間の留学を終え帰国後、大自然の息吹と人間の尊厳をテーマに、九州の風景を描き続けている。作品は、位相幾何学〈無限運動〉理論を画面上にその造形を完成させたもので、大自然の雄大さを見事に表現している。作品全体にみなぎる品格と普遍的な印象は「人間の尊厳」が画の底流であり、画家・石山義秀氏に備わっている技倆である。2020年紺綬褒章を受章。現在、下関在住。

 

 

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「無限・水田」 油彩・キャンバス 80号M(89.4×145.5㎝) 

 

 

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「有明海の思い出」 油彩・キャンバス 100号M(97×162.1㎝)

 


 残すべき日本の原風景は

 日本の精神風土のもつ 悠久の世界そのものである

 風土から生まれる ほんとうの豊かさを求めて

『ふるさと』の大自然の息吹と人間の尊厳を歌い上げる

 

 

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「緑風駘蕩」 油彩・キャンバス 80号P(97×145.5㎝)

 

 

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「無限・錦秋」 油彩・キャンバス 80号P(97×145.5㎝)

 

 

石山氏の作品の画面構成の本拠となる位相幾何学とは無限運動の瞬間の位置の定理をさぐる学問である。「部分は全体であり全体は部分である」という名画の条件もこの定理の一つであるが、無限運動は自然界の運動そのものでもある。石山氏の作品は見ていると画面の中を目がどこまでも動いて止まることがない。それは中心がないということであり、画面のどの部分も等価に扱われ連続して行く。だから石山作品は二つに切っても、三つに切っても画面の価値は損なわれずその中で連続し円環している。そこに石山作品が、おだやかでのびのびとした自然の息吹を表出させる特別の世界を呼び出している所以があり、無限に広がる命の輝きが表現されている。
 

 

 

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「無限・止水」 油彩・キャンバス 80号M(89.4×145.5㎝)

 

 

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「よき気満ちて」 油彩・キャンバス 60号P(89.4×130.3㎝)

 

 

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「ゆるやかな時の流れ」 油彩・キャンバス 80号P(97×145.5㎝)


  

 

略 歴

1953年

熊本県天草郡五和町二江に、生まれ育つ。

1969年

山口県下関市へ移る。

1971年

上京、山川輝雄に師事。

1972年

阿佐ヶ谷美術学校に籍を置く。中村清治、山羽斌士、飯田達夫に指導を受け、橋本博英に師事。

1977年

フランス留学。アンジェ美術学校で人体デッサンを学ぶ。翌年北フランスのアンジェから南フランスへ移る。

1978年

南フランスのセザンヌのアトリエで知られるエクス・アン・プロヴァンスにある国立美術学校に入学。美術のかたわら数学者ジャン・ピエール・プチと位相幾何学〈無限運動〉の研究をする。

1980年

国立エクス・アン・プロヴァンス美術学校基礎課程を修了し、この時最高賞の審査委員会賞を受賞。

1981年

同校アトリエに入る。イタリアでジオット、ピエロ・デラ・フランチェスカの作品にひかれ、フレスコ画の研究をする。

1983年

同校卒業。卒業試験であるフランス造形表現国家上級試験(フランス全土)で最高の賞であるフェリシタシオン・ジュリ(審査委員会賞)を受賞。

1984年

同校研究生としてアトリエで制作を続け、エクス・マルセイユ大学文学部芸術学科でイタリアルネッサンスを学ぶ。

1985年

8年間の留学生活を終え、帰国。山口県下関市にアトリエに定める。阿佐ヶ谷美術学校卒業生からなる朝の会に入会。東京から離れることの恐れと、地方に引きこもることの歓びとの葛藤は激しくなり、どすんと心に落ち着いたのが、地方で描き極めるという思いだった。それ以来東京を去る不安は消え、評価や時の流れではなく絵画そのものへ入っていく。第12回朝の会展グランプリ賞受賞(銀座洋協ホール)以降'97年まで毎年出品。フランス留学作品展を天草の本渡市教育会館にて開く。第3回朝陽会展(銀座アートセンター)以降'93年まで毎年出品。下関市美術展議長賞受賞。第5回朝の会選抜大阪展(梅田近代美術館)以降'96年まで毎年出品。

1986年

下関の美術戦後世代の12人展(下関市立美術館主催)出品。石山義秀フランス留学作品展(下関市立美術館)。朝の会第8回グランプリ賞 石山義秀個展(銀座泰明画廊)。下関市芸術文化振興奨励賞受賞。有明海の取材に入る。

1987年

有明海を描いた三人展(熊本ギャラリーNTT)。有明海を描いた画家たち展(西友長崎諫早店)。オーケストラを描く 石山義秀油彩画展(東京上野松阪屋百貨店)。

1988年

描かれた有明海展(西友長崎諫早店)。

1989年

はじめてのフレスコ壁画が有明海に面する長崎県雲仙市吾妻町新庁舎に「吾妻緑光」6m97㎝×3m47㎝完成。健康保健諫早総合病院にフレスコ壁画「大楠と子供たち」1m70㎝×6m19㎝完成。石山義秀フレスコ作品展(山下画廊、NTT諫早とーくひろば)。油彩画「大家族」1m97cm×3m10cm(詩人・丸山豊氏の依頼により)完成。

1990年

有明海に面する長崎県諫早市高来町のふれあい会館にフレスコ壁画「高来緑光」7m×9m完成。石山義秀作品展(NTT長崎ギャラリーボンエルフ)。山口県の下関水道局にフレスコ壁画「水と子どもたち」4m×5m完成。フレスコ壁画「壇ノ浦風景」1m24cm×3m79cm完成。

1991年

石山義秀個展(主催:五和町教育委員会、会場:天草五和町町民センター)。佐賀平野から有明海までを題材とした石山義秀個展(西友佐賀店)。

1992年

描かれた風景画二人展(西友長崎諫早店)。第1回風景画展(東京・日動画廊)出品。石山義秀南仏風景画展(西友長崎道ノ尾店)。

1993年

見い出された風景 石山義秀個展(西友長崎諫早店)。熊本県人吉市の人吉総合病院ロビーにフレスコ壁画「人吉城跡に遊ぶ子供達」2m30cm×6m50cm完成。日韓作家交流展(釜山)出品。

1994年

熊本県本渡市の健康保健天草総合病院ロビーにフレスコ壁画「殉教公園に遊ぶ子供達」240cm×529cm完成。

1995年

諌早文化会館ロビーに油彩壁画「諫早賛歌」250cm×7m完成。

1997年

石山義秀油彩画展 鹿児島を描く(鹿児島山形屋百貨店)。長崎県諫早市商工会館に油彩壁画「ふるさとの青と緑」170cm×462cm完成。

1998年

熊本の山々を描く阿蘇・天草 石山義秀油彩画展(熊本鶴屋百貨店)。

1999年

石山義秀油彩画展 大分の海の光山の光(大分トキハ百貨店)。

2000年

鹿児島の鹿児島国際大学新館ロビーに油彩壁画「陽だまりの風景」完成。下関市の赤間神宮に障壁画を描き奉納する。

2001年

鹿児島の海の光り山の光 石山義秀油彩画展(鹿児島山形屋百貨店)。

2002年

TVドキュメント番組「ヒューマン九州21石山義秀 里山をモチーフに描く」(九州全域)放映される。九州の山々 石山義秀油彩画展8熊本鶴屋百貨店)。医学博士・日野原重明氏の提唱する、第1回「癒しと安らぎの環境賞」全国コンクールにおいて油彩画「水萌緑光」120号など20点を展示した温泉リハビリテーション天草クリニックは、クリニック部門で最優秀賞を受賞。

2004年

九州の山々を描く 石山義秀油彩画展(大丸福岡天神店)。石山義秀油彩画展(宮崎山形屋百貨店)。

2005年

石山義秀油彩画展 長崎風景から九州の山々(大丸長崎店)。

2006年

大自然の息吹と人間の尊厳を描く 石山義秀油彩画展(鹿児島山形屋百貨店)。石山義秀油彩画小品展(大丸福岡天神店)。Ars.Kumamoto.アルス.クマモト熊本力の現在(熊本現代美術館)出品。

2007年

富士山の取材に入る。新しいアトリエが完成。鶴屋創業55周年記念 石山義秀油彩画展(熊本鶴屋百貨店)。

2008年

日仏友好150周年記念芸術祭(外務省、文化庁後援)最高位の「リュテス賞」をル・サロン会長クリスチャン・ビエ氏より授与される、日本会場にて大阪府知事賞受賞。日本の美Ⅲ日本の四季春/夏(監修/高階秀爾 発行/美術年鑑社)作品掲載。九州が生んだ洋画家 石山義秀油彩画展(大丸福岡天神店)。

2009年

3回モナコ・日本芸術祭(モナコ公国主催)においてモナコ公国よりモナコ公国芸術褒章レゾナンスが授与される。

2010年

フランス帰国25年記念 大自然の息吹と人間の尊厳を描く 石山義秀油彩画展(大丸福岡天神店特別会場)。フランス留学時代の作品展(九州日仏学館)。

2011年

九州新幹線開業を記念して、九州の新幹線沿線の風景と静物を描いた作品展が鹿児島山形屋百貨店で開催される。フランス・ボルドーを訪れ取材する(福岡市とボルドー市の姉妹都市締結30周年記念の個展開催のため)。

2012年

モナコ・日本芸術祭で「サンテミリオンの葡萄畑」に名誉賞がモナコ政府文化庁官より贈られる(後援:外務省、文化庁)。ボルドーの取材のため再度ボルドーを訪問(RKB毎日放送取材同行)。石山義秀油彩画展 帰国27年の軌跡(熊本鶴屋百貨店)。RKB毎日放送にて「画家 石山義秀のドキュメント ボルドーからの贈り物」が放映される。福岡市・ボルドー市姉妹都市締結30周年記念 石山義秀ボルドー油彩画展(大丸福岡天神店特別会場)。ボルドーを描いた石山作品展がアンティチュ・フランセ九州 ギャラリーで開催。

2013年

九州の風土が生んだ洋画家 石山義秀油彩画展 帰国27年間の集成(大分トキハ百貨店)。健康保険人吉総合病院のフレスコ壁画「人吉城址に遊ぶ子供達」を同病院新築工事に伴い1階壁面に移設、移設は石山氏が直接携わり作品の補彩を行う。

2014年

九州の風土が生んだ画家 石山義秀油彩画展(大丸福岡天神店)。

2015年

肥後銀行 本店2階ホワイエに油彩壁画「阿蘇大観と水掛の風景」2.2×5.4m完成。フランス帰国30周年記念 石山義秀油彩画展 大自然の息吹と人間の尊厳を描く(熊本鶴屋百貨店)。

2017年

大自然の息吹と人間の尊厳を描く 石山義秀油彩画展(大分トキハ百貨店)。

2019年

熊本・天草市役所新庁舎にフレスコ壁画「殉教公園に遊ぶ子供たち」2m38cm×5m20cmが設置保存される。大自然の無限の世界を描いた画家 石山義秀油彩画展(熊本鶴屋百貨店)。大自然の無限の世界を描いた画家 石山義秀油彩画展(大丸福岡天神店)。

2020年

紺綬褒章を受章。

 

 

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